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サバービコン 仮面を被った街のKSのレビュー・感想・評価

4.3
1960年代はアメリカ架空の新興住宅地で起こった惨劇の映画。

白人ばかりが住む郊外の新興住宅地に引っ越してきた黒人家族に対する周囲の醜いアレルギー反応をこれでもかと描き切った作品。トランプ政権のメキシコ国境への壁建設などを含めた現政権批判も込められてるのだろう。

最近、日本の移民問題に興味があり『データでよみとく外国人“依存”ニッポン』や『ふたつの日本 移民国家の建前と現実』などを読んでいたので、ここで描かれている人種差別の問題が他人事ではないなと思った。この前、嫌韓のデモをやっていた所に遭遇したのには驚いたが、いままさにここでも起きている事だという実感もある。

ブレディみかこ『労働者階級の反乱』は、イギリスの事を書いた本だが、そういった人種的な分断に対する一つの回答が書かれていたと思った。この映画を観て憤りを感じた人にオススメしたい。
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