誰もが生きるためには、何かの命を奪う事を見せる事で、その中でどういう社会を築くべきなのだろうかという問いを投げかける作品。
ワカサの「次はいつ?」というセリフは、飢えにより変わっていく様が、一言で描>>続きを読む
同じ事の繰り返すネジを巻くという仕事、だんだんとその仕事に自分自身の行動も巻き取られていく様は、現代社会の風刺であり、めちゃくちゃ怖い。
テーマは色々ありそうだが、過去から学ぶことの意味も、その一つになっていると思う。
スゴイ面白い訳でもないし、すごく面白くない訳でもない。しかし、人にオススメはしない。
なかなかグロいシーンが多いので、そういうのが苦手な人は観ない方がいいかも。
カスタマーハラスメントという視点からこの映画を観ると、よくあるよなと思う典型的なパターンのように感じる。
80年代リバイバルもついにここまで来たかと感じた作品。
80年代当時は近未来感の演出として用いられていた表現が、手作り感の表現として受け取られるようになっていくのは、カルチャーの需要のあり方という側>>続きを読む
しあわせとは何かという問いの映画。
これを観て私のようにある程度満足している人は、現状の変化を求めている人という事だと思う。
人から注目を集める事に快感を覚えた男の話。
この作品では同情をトリガーに、その快感へと溺れていく様を描く。社会生活における仮面とは何かという問いとも捉えられる。
人種差別の話だけでなく、女性らしさ、男らしさというモノを引き合いに出して、差別への加担を強いるシーンなどに象徴されるように、差別の構造を内包した文化の中では、その言葉自体に差別の構造が埋め込まれている>>続きを読む
どういう映画かは分からないが、私たちは色から、恐怖や奇妙といった様々なモノを情報として受け取っているのだなと思う映画。
アニメ版とは、一味違ったカメラワークは面白かった。でも、アニメ版にあった試合の中身というよりも、それぞれのキャラクターの回顧録的な側面が強すぎるかなとも少し思った。
あと、ポカリスウェットとエネルゲ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
わたしたちが作り出す“虚像“とは何かがテーマの作品。冒頭のアニメーションで全てを語っており、本作はそれを時間をかけてじっくり、観客に受け入れる時間を与えながら進んでいく。
社会生活において、誰もが何>>続きを読む
キャットウーマンが出てくる事で、善悪の揺らぎが強調されていると思う。
この物語の肝は、ジョーカーの笑い声が作りモノであることではないだろうか。彼のトレードマークでもある笑い声が偽物であることは、彼の孤独を表現したメタファーなのかなと思った。それは美術館での行動にもつなが>>続きを読む
背中で語る登場人物たちの背中を見る作品。
最後の終わり方は、好きだが、理不尽な暴力についてどう捉えているかで、見え方が変わる作品だと思う。
アゴの描き方が妙にリアルで、それが作品の内容ともリン>>続きを読む
“変えられないものを受け入れる冷静さを、変えられるものを変える勇気を、そして両者を識別する知恵を与えたまえ“ニーバーの祈りがテーマの作品。
現状を受け入れることしか考えていなかった主人公に、行動して>>続きを読む
テレビシリーズの編集版、テレビシリーズを観た後だと、話の進み方が少し雑かなと思う。
“家族って?”というテーマの話だから、思春期に観ていた人たちが、親の世代になり、自分たちの視点の変化や振り返るとい>>続きを読む
靴を作る事はいかなる事か(顧客の人生を背負う)をコメディとして描いた作品。
アフター6ジャンクションの本作の“音特集”を聞いて、初視聴。
足音、ドリブルの音など、バスケの試合の音だけでなく、砂の音、蝉の音、擦れる音、雑踏の音や遠くでの会話の声など細かい所が、より臨場感を感じ>>続きを読む
映像的に何かが起こるわけではない。しかし、一定の温度感で描かれるからこそ、構造的な問題が浮き彫りになる作品。
“人は人を殺しているではないか”というメーガンの問いかけに、私たちは返答できるのだろうか。
感情があるという事は、オモチャとしては、欠陥があるという事なのかも知れないが、それが人であるという事なのか>>続きを読む
迷信に頼るのではなく、自分たちでどうしていくのか。がテーマの作品。
何度も出てくるグリコのシーンも、グリコ自体を楽しんでいるというよりは、関係性を楽しんでいるという象徴的なシーンになっているんだなと>>続きを読む
ラブコメの王道的展開の作品。
カナダの英語は聞き取りやすいのかも。字幕では、飛ばしたり、ニュアンスを変えている所をいくつか気づけた。
大ヒットしたラブコメの主題歌にStill Woozyが使われた事に驚きだし、Remi Wolfなどこうした使われ方が次の世代感が出てたなと思った。
色んな意味で怖い
過去に何があったのか、それに対する行為とも捉えられるし、若い義理息子の視点だと全く別な視点も見えてくるし、その視点が交差する匙加減が怖いが、そこが映画としての見所でもあった。
気遣いをテーマにした作品。
日常における些細な出来事、大事な人の言葉には、どんな含意が込められているのか、セリフ間にある微細なニュアンスが楽しかった。
人々の生活を盗撮し、何度も見返す主人公アロイス。彼は視覚に取り憑かれた人と言えるだろう。そんな彼が、一本の電話をきっかけに聴覚だけで、別の世界を作りだした。
視覚的優位の現代社会において、人の感覚と>>続きを読む
幽霊という概念を虚質(攻殻機動隊におけるゴーストの概念)という設定で表現したパラレルワールド作品。
この設定にする事で、自分と、他人が同じモノを見ているとは限らないといった(視点と言い換えてもいいか>>続きを読む
並行世界という概念を利用して、自分と他者の距離感、または自分という概念と実体への問いかけを描いた作品。
自分では気づかない間に違う並行世界へ行き来しているというのは面白い。現実もそうなのかもなと思考>>続きを読む
若さに取り憑かれた2人の登場人物を軸に、自分とは何かをという問いかけを冷めた眼で観察していくような作品。
取り憑かれた人に対しての少し離れた距離感の描き方が、冷徹でそこが良かった。
いまの法律では犯罪ではない、しかし何か欠けている気がする。社会の目とは何なのかを、浮き彫りにするような作品。
マイケル・ジャクソン「BAD」のMVを元にパロディ化したような作品。
でも、ちょっと紋切り型というかステレオタイプ的な演出が多すぎると感じた。