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ハクソー・リッジのhokaのレビュー・感想・評価

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)
2.9
セブンスデー・アドベンチスト教会の教義に殉じた行為を美徳と捉える頑なな青年を描いた沖縄戦での衛生兵の話。

アメリカ映画だから致し方無いが、日本兵が人間らしく描かれる事はなく、まるで駆除するべき害獣の様な扱いで、デズモンドの行為が偶々上手くいった独善的なものである事を改めて認識するのみだ。
WWⅡも終盤に差し掛かり、米軍は攻め手でそれを敗色濃厚な日本軍は故国を護る為決死の覚悟で戦っている。

その受け手側の視点が完全に欠落している。

後半の沖縄戦最前線で武器も持たずに衛生兵としての職務を果たすパートは、metal gear solidの様なスリラーとしては楽しめるが、手榴弾を蹴ったり殴ったりはやり過ぎだし、飽くまでアメリカ側の英雄譚という事だろう。

戦争映画の側面よりも、信じる者は救われる的な宗教映画が主題な気がする。

何故日本軍はあの崖の縄梯子に切れ目を入れるなり、崖下に機雷を落としたりしなかったのだろう?
謎だ。
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