あでゆ

ハクソー・リッジのあでゆのレビュー・感想・評価

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)
4.5
第2次世界大戦中、デズモンドは、人を殺してはいけないという信念を持ち、軍隊に入ってもその意思を変えようとしなかった。彼は、人の命を奪うことを禁ずる宗教の教えを守ろうとするが、最終的に軍法会議にかけられる。その後、妻と父の尽力により、デズモンドは武器の携行なしに戦場に向かうことを許可される。

前半1時間くらいは正直タメが長い作品だと感じていた。しかし、その永い訓練の日常を乗り越えたにも関わらず、戦場を飛び出して数分、いや数秒で命を落としていく兵員達の呆気なさをここまで見せつけられると、やや笑えてきてしまうほどだ。

戦場描写はプライベートライアンに迫るほどで、ヘルメットに弾が当たった瞬間の音の演出(一瞬カンッ、となった後に肉を貫く音がする)だったり、見えない中わけもわからず撃つ姿だったり、結局白兵戦は殴り合いになる感じとか、戦場体験としてはピカイチだった。

物語的なカタルシスも気持ちよく、もちろんもやい結びの伏線などは最高。特に何より、人を殺さないために持たなかった銃を、人を助けるために握りしめる姿は涙なしには見られないと感じた。
ただなんだかんだあらゆる人間が優しい世界だよな。
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