映画好きニンゲン

ハイジ アルプスの物語の映画好きニンゲンのレビュー・感想・評価

ハイジ アルプスの物語(2015年製作の映画)
5.0
【心が荒んだ人に見て欲しい映画】

こんなに見てよかった映画は久しぶり。
ハイジというと、子供向けアニメしか知らなかったけど、この映画は大人が見てもバッチリ。というか、最高に癒された。
(ちなみにアニメ見たことありません)

ちょうど心が荒んでいて(笑)、生活に疲れていて、子供が出る映画なんて気が乗らなかったけど見放題(Netflix)だったし、見てみました。結果、大満足。105点かな。

子供が可愛い、というレビューが多かったので、『別に特別子供好きってわけじゃないし…』と荒んだ心で見てみたら、一瞬で『子供かわええええええええ』になったからね(笑)

とにかく、ハイジとクララの可愛さに魅了された。(ペーターは?)
特にクララの肌の白さ、ツヤ!そして、少し病的な感じの癇癪の起こし方。最高!お皿投げつけられたい!()

ハイジの生き方、もののとらえかた、には大人でも勉強させられることがあります。
彼女は見たもの、感じたことをそのまま捉えるので、純粋極まりない。

特に好きなシーンは、おじいさんにおんぶされながら『私たちって幸せなのね』。おばあさんが目も見えず、黒パンも食べられないことを嘆いたセリフですね。

それと、ペーターがクララの車椅子を崖から落としたあと、ハイジが木の影からペーターを呼んだ時、嫌だと出てこず、ハイジが『お腹がすいたら出てくるわよ』と言ったシーン。
これは、なんてことないシーンだと思うけれど私にとって深かった。
『無理に出てくるのを待つことなく、強制もしない』
純粋なハイジだからこそ、こういうセリフがさらっと言えるのかもしれません。

そしておじいさん、影が薄いけどとても体力があって、情に満ちている性格でした。情深いからこそ、人々の荒んだ心が苦手で村里から離れてたのかもしれませんね。
ハイジの椅子をさらっと作り上げるのもそうだけど、ソリを作って雪山から下る時や、ハイジをおんぶして雪山を登る時。『バケモノかよ(褒め言葉)』と思いましたね(笑)
65は過ぎてるだろうに、体力あり過ぎで心の中でツッコミまくってました。
でも、山の中で自給自足しているから、身体が丈夫なのかもしれません。
そしてあのスイスの自然でしょう。健康になりそうだなぁ。

どのシーンも風景が最高。スイスの山々。春は清々しい風や、冬はひんやりとした空気を、肌で感じられたような気がした。
夜空も綺麗で、このまま映画の中に入っていけたらなと強く願いました(灬ºωº灬)♩
夏と秋のシーンもぜひ見たかった!続編とか出てくれないかな(笑)

御屋敷でも、スイスの山とは反対的に、きらびやかな装飾が素晴らしかった。
御屋敷のムカつく教育係?や、セバスチャン、メイドなどもキャラがあって良かった。

なんといっても、あのシーン!!
火の前にチーズを置いて、少し溶かし、表面がトロトロになったチーズにナイフをすーっと入れて、ぽちょっ on パン!🥖
もっちもちトロトロのチーズ、もう見ただけでジュルリ。(お腹すいた)

物語も子供向けすぎなく、きちんと大人の黒い部分も剥き出しで退屈しなかった。
あまりにも子供向けのシナリオだとガッカリするけど、この映画は違った。
どのシーンも見飽きることがなかった!一瞬足りとも見逃したくなくて、スマホ片手に見ない映画が久しぶりだった。

アニメの映画化って、どれも失敗ばかりなものと偏見があったけど、この映画は大成功だと思う。

アニメも見たくなったよ!!