うえりゅう

鋼の錬金術師のうえりゅうのネタバレレビュー・内容・結末

鋼の錬金術師(2017年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

アル「これでいいんだよ」
良くないよ、でもアルフォンスが動いてるのは良かったよ

想像より悪かった。映画全体の評価と演者の評価は別にしないといけないとも思った。ヒューズ役の佐藤隆太やロス少尉役の夏菜、ラスト役松雪泰子は良かったし、主演の山田涼介も悪くなかった。主演っていい評価も悪い評価も背負うから大変なんだね。
ただ音楽もCGも演出も脚本も良くないとこが目立ったのでたぶん原因は監督だと思う(邪悪な推測)。なぜならその辺りの人が監督と何度か仕事してきた人たちっぽいから。調べたら実写ピンポンの監督で(あれはとても良かった)そこからVFXの進歩に追いつけてないんじゃないかと思ってしまうくらいCGに違和感があった。

手放しで称賛したいのは衣裳やヘアメイク。ポスター見たときは不安だったけど、原作に忠実でありながらコスプレ感ほとんど無くリアルに馴染ませててとても良い。エンヴィーは難しいよねって感じはある。ラストがとても良かったとても。

脚本は原作を圧縮改変する都合があるのは当然承知の上で、後半の陳腐さが凄まじかった。リオールを序盤のアクションの見せ場・盛り上がりとして早々と済ませたりは良かったけど、後半のタッカーの再利用とか典型的小物悪役ハスロ将軍とか雑すぎでは?となった。あと第5研究所の部屋と天井のサイズあってなさすぎやろ。
台詞も妙に早いときとじっくりのときがあって???ってなった。たぶんコメディ・日常パートなんだと思うんだけどやたら会話のテンポが早くて浮いてた。原作の名台詞はその点しっかりゆっくりだったから余計に。
音楽もねぇ、あんまりにも分かりやすく場面を演出してるというか。はい勝利ムードですよ、次はピンチですよ、ほらここで感動のシーンですよみたいなのが継ぎ接ぎでむしろ意識に上がりすぎる、不自然さが気になった。

ラストの爪ってもっと硬質ではとかグラトニーちょっと手抜きしたよねとかセリフ無し無し棒立ちホークアイとか色々あるけどこのぐらいにする。人におすすめはしない。原作を読み返したくなる効果はある。
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