ブタブタ

鋼の錬金術師のブタブタのネタバレレビュー・内容・結末

鋼の錬金術師(2017年製作の映画)
1.5

このレビューはネタバレを含みます

オープニングって大事。
特にSF・ファンタジーの場合、その世界に引き込めるか否かが最初のシーンで決まる。
ただの金髪の日本人の子供が出てきた時点でダメでした。
この映画のクオリティがどの辺かハッキリ分かりました。
(以下敬称略、原作抜きでこの映画の内容のみに絞った話し)

エピソード毎にどうしてこんなにも長々と冗長で退屈何だろう。
テンポが悪い。
設定をダイジェストで最初に済まして
ワンエピソードに絞るとか、そういうどうしてもダイジェストにならざるを得ない映画ならではの短縮や原作の圧縮が出来なかったのか。

この映画おかしな場面が多くていちいち上げてたらキリがないですが、エド(山田涼介)とウィンリィ(本田翼)がDrマルコー(國村隼)の家を尋ねるシーン、マルコーが銃を撃つ→ウィンリィは弾が当たる壁を最初から見てる、そして悲鳴→よける。
ウィンリィはDrマルコーの居場所がなぜ急に分かって汽車を降りたの?

ウィンリィを本田翼にやらせたのは失敗。
本田翼が悪いのではなく「実写版マンガ映画」に合う人、例えば有村架純・小松菜奈・土屋太鳳といった人達を選ぶべきだった。
本田翼はその辺のお姉ちゃんにしか見えず違和感だらけのキャラクターの中でも特にブッチギリで全く世界に馴染んでない。

有名な俳優が衣装を来てイタリアの街を歩いても『世界ふしぎ発見』にしか見えない。

それと時代考証がめちゃくちゃ。
確かハガレンの世界は19世紀の産業革命時代の文明レベルの筈。
ベットの脇に電気スタンドがある。
赤レンガ倉庫にプラスチックの雨樋が付いてる。
エンヴィー(本郷奏多)が焼かれて死ぬシーンで掴み掛る金網がその辺の駐車場にでもあるタイプの柵。
細かいですけど異世界ファンタジーをやるならこういう細かい所迄ちゃんとやらないとダメだと思う。

ハクロ将軍(小日向文世)がゾンビ・ホムンクルス(?)を大量に蘇らせるシーン。
最終兵器的な怪物を蘇らせる→私が支配者だ~→コントロール不能→殺される、このパターン今まで何万回見た事か(笑)

それとこの映画、主人公であるエドが全く活躍しない。
どこかに行く→特に成果はない、の繰り返し。
缶詰め工場の廃墟に行ったシーンも兄弟で殴りあっただけ。
それにここには何の手掛かりもないと分かったのに外に出ると夜になってる??
いったい中で夜になる迄何してたの???
おそらくコレは山田涼介のスケジュールの都合であの時間、夜に撮影するしか無かったからだと思う。
かように細部のディテールが甘く映画として穴だらけで既に作品の体を成してないと思う。

マスタング大佐(ディーン・フジオカ)は原作のマスタング大佐の複雑かつ魅力的なキャラクターを再現するのはどう考えても不可能なので、あくまでも「主人公の上位存在」としてのみシンプルな人物にしたのは正解だったと思う。
要はガンダムにおけるシャアのポジション。
これだけは『実写版・進撃の巨人』のシキシマ(長谷川博己)の失敗の轍を踏んでないと思う。
殆ど敵を倒してたのも大佐だったし。

それとホムンクルス達、ラスト(松雪泰子)が現れては悪事は自分達がやってますとわざわざ説明してくれる。
松雪泰子が現れる時毎回必ず掛かる「ハァ~ン♪」てBGMがダサい。

ホークアイ中尉(蓮佛美沙子)が足引っ張るだけの能無し。
アームストロング少佐が居ない。
ヒューズ中佐が佐藤隆太どこをどう見ても佐藤隆太。
大泉洋は大泉洋どこをどう見ても大泉洋。

壁を殴って叫ぶ感情表現は『実写版・進撃の巨人』でもやってたけどこれはやっちゃダメ。
そしてラスト近く
「登場人物が1列に並んで登る朝日を見る」
ハリウッド映画で「男女が抱き合ってキスするラスト」
と並んで今どき
「登場人物が1列に並んで登る朝日を見る」
なんて場面を映画で見るなんて我が目を疑いました。

それと全く私事なのですが映画館が入ってるショッピングモールで福引をやっており千円買い物すると1回引ける(サービスデーで1100円でした)ので奥さんの分と2回引いたら何と映画のペアチケットが当たりました✧ \(°∀°)// ✧
実質今日の『ハガレン』は無料。
これぞ等価交換!(?)

以上です...(˘ω˘)
ブタブタ

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