「フォックスキャッチャー事件」に迫るNetflixのドキュメンタリー。
映画「フォックスキャッチャー」でも少しずつ描かれていたけれど、大富豪ジョン・デュポンの薬物使用や誇大妄想、奇行の数々。
全米レスリング協会の潤沢な支援と、曖昧になっていく距離感。
当時の選手他身近な人たちのインタビューや、本物の撮影映像を含め、とても面白いドキュメンタリーでした。
「フォックスキャッチャー」でメイン主役だったマークは全く出てこず、もう少し本当は描いて欲しかった兄デイヴとの関係が描かれます。
そもそも実際にマークとデイヴはフォックスキャッチャーの時期が被っていないそう。
デイヴは本当に愛嬌があって、パパとしても模範的な人。
家族愛に溢れた人の悲劇の日には、前日の伏線もあったようで、興味深く観ました。
「フォックスキャッチャー」とセットで観るべきドキュメンタリー。
でも、何故ベネット・ミラーは、あえて弟マーク視点で、あの事件を描いたのか。実際にあり得ない脚色も多々あるとマーク本人が言っていますし、そこも興味をそそられました。
遺産を受け取ったブラジル人選手もヴァレンティン・ヨルダノフの存在も、何かあるのかと勘繰ってしまいます。