亡くした人の代わりはいない
新しい人生を始めることが何故駄目なのか
亡くなった代わりになる人をどうして受け入れられるのか
ジュリアンは戦争で友達をみんな亡くし悲嘆に暮れて死者といつも思い出の中にいる
生き残った者として早くに逝ってしまった者たちを忘れてはいけないと思い詰めているように見えるけれど時間をしっかり刻みながら慎ましく生きているようです
屋敷の緑色の部屋の1室に死者の部屋がある その部屋が燃えてしまいジュリアンの言う彼の死者たちが生き返る祭壇を教会に作った 命が絶えないよう蝋燭を点す
壁にはジュリアンの愛妻や友人 過去に知り合った人々だけではなくマルセル・プルーストの写真も掛けてあった*違うかも
自然光で輝く蝋燭の灯りがとても美しい
花びらが1枚また1枚と散ってゆく
その1ひらの気持ちを想っているようなジュリアンとセシリアの会話が優しく語り掛けてくるようでした
トリュフォーは「いかに死者を愛せるか」を問うている
象徴的な「死者たちの祭壇」の無数の蝋燭の光について 監督は 「夢想を呼び起こすこの世にあるかぎりの物象のなかでも 炎は最大の映像要因のひとつである」哲学者バシュラールの言葉 とありました
一生に渡って決して消えずに心にいる人は居ますね🧚♂️