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ハン・ソロ/スター・ウォーズ・ストーリーのtouchのレビュー・感想・評価

3.7
"良い予感しかしないぜ"
* * *
『スター・ウォーズ』シリーズのスピンオフ
アンソロジー・シリーズ 第二弾。
監督のドタバタ交代劇に振るわない本国での興行成績
前評判では"嫌な予感がするぜ"状態だった本作。
"スター・ウォーズ作品"として観るとやや物足りないが
単純に"SF冒険活劇映画"として捉えれば、まずまずの出来。
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「"ジェダイ・ファミリーのお家騒動正史"とは切り離して観てね」ってことなのか、
今作も『ローグワン』同様にお約束のオープニングクロールでは始まらず。
そしてボニー&クライドな逃走劇による幕開け。
初代『ブレードランナー』を思わせる画ではありませんか…
脳裏に浮かぶは
"ハン・ソロ=ハリソン・フォード"
の黄金式。
長年に渡ってハン・ソロを演じ続けた"ミスターSFハードボイルド"へのリスペクトを感じます。
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基本的にフォースもライトセイバーも出てこないので、物理法則の制約に従ったアクションや体術を駆使した無骨な肉弾戦が目立ったのが新鮮でした。
裏を返せば、スターウォーズらしくなさはそのせいもあるのかも…
"NO ジェダイ, NO スターウォーズ"ってことなのか…?
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騙し騙されながら重要アイテムを奪い合うというストーリーは、例えるなら"SF版ルパン三世"といった感じ。
影がある美女ヒロイン:キーラはまさしく峰不二子キャラであり、主人公ハン・ソロだけでなく
観客の興味をも惹きつけ、物語の強力な推進力になっています。
(というかキーラがいたおかげでなんとか話がもっていた気もする)
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全体として、2.5枚目キャラのハン・ソロの物語にしてはシリアスな展開が多かった印象。
映像もストーリーも暗いトーンの作品に仕上がっていたのは、やはりロン・ハワード監督の色が強いのでしょうかね?
もっと笑わせにきてくれるかな、と期待していただけにちょっぴり落胆しました…
VFXを駆使したカーチェイスやアクションシーンは迫力があって、それ相応の見応えアリ。
あとは無事に制作費が回収できれば、ね……
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