はぐれ

アルジェの戦いのはぐれのレビュー・感想・評価

アルジェの戦い(1966年製作の映画)
4.4
ジュリアン・デュヴィヴィエ監督の名作『望郷』の舞台となったアルジェリアの首都アルジェの物語なんだけど、『望郷』のセンチメンタリズムがいかに偽物だったのかとはっきりわかるほどの圧倒的なジャーナリズムとリアリズム。やっぱ前者は勝者の物語でご都合主義にすぎない。占領下での大人の色恋沙汰なんて今から考えたらどうでもいいよね。

大国フランスからの圧政に耐え抜いてきた現地民の怒り、悲しみ、憤り、諦め、憎しみ。それがマグマとなって吹き出すラストの爽快感。もうその熱量は軽く映画のそれを超えている。圧巻!
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