甲冑

アルジェの戦いの甲冑のレビュー・感想・評価

アルジェの戦い(1966年製作の映画)
4.5
粒子の荒いのモノクロ映像に漂うリアリズムがサグすぎ。イタリア監督ゆえかどちらにも肩入れはなく変なバイアスは感じず。欧州植民地支配ブームの必然のツケである独立運動。この件に限らず怨念返しは新たな怨念を生み、その怨念はまた新たな怨念を、という負の繰り返しには人類は何してんの…となるが、それは今こうした映像を観たり歴史を知れるから思える事で当事者レベルでは理不尽な殺しには相応の力で抵抗せねば後世にも隷属は続くしで殺るしかない。WW2ではレジスタンス側だった軍人が抵抗勢力を潰す側になっている事実も業が深い。普段観ている仏映画には根底にレフトな思想を感じるものが多いけど、それにはここでも名が出るサルトルのような実践的な哲学者の影響も感じられてナルホド感があった。
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