このレビューはネタバレを含みます
はじめに感じたのは、この映画は反戦映画だということです。忍びの国は、少年兵を人殺しに育て、死に対して感情を無くさせる、恐ろしい世界です。弱い者が死ぬのは、仕方ないと思っていた主人公、無門は、一番大切な人をなくして、やっと間違いに気がつきます。
キャッチコピーは、『侍VS忍び』でしたが、対比が印象的でした。義のために動く侍と、金のために動く忍び。侍の中でも、正義のために動く大膳と、時代の流れに従う左京亮。忍びの中でも、人として生きたかった平兵衛と、忍びのまま幸せをつかみたかった無門。台詞も、対になっていて、何度も観て、確かめたくなりました。
アクションシーンも、侍側と、忍び側の対比もおもしろいし、途中までの無門のダンスのようなコミカルな殺陣と、平兵衛との一騎討ちの真剣さも、特徴的でした。
また、登場人物が、それぞれ魅力的で、全員を応援したくなりました。