taku

ガザの美容室のtakuのレビュー・感想・評価

ガザの美容室(2015年製作の映画)
3.8
戦場の中の美容室というのはなかなか面白いフレームである。アイデアの勝利だ。

ガザの美容室にはそれぞれ個人的な問題を抱え、イライラを募らせている女性が集っている。
戦場はほとんど描写されず、女性たちのごくごく個人的な問題についてのやり取りで物語は進んでいく。
そして、店員のパートナーである男性を通してのみ、この女性の園を取り囲む「紛争」という悲惨な状況が顔を覗かせる……。
そんな構成もこの映画の面白い点の一つだ。

戦争の中にも人々の生活がある。最近はわりとよくあるテーマだが、この映画はそれを構造の妙で魅せてくれる。
taku

taku