椿本力三郎

アリータ:バトル・エンジェルの椿本力三郎のレビュー・感想・評価

4.4
本作は今後、映像表現の歴史において重要な位置を占めるのではないか。
「映画化の技法」の多様化と進化・深化が見えた画期的な作品として受け取るべきだと思う。

日本の漫画が原作で
その世界観の映画化において、
CGがバランス良く使われている。

主人公であるアリータは完全にCGであるが、
リアルな俳優とのやり取りにもなんら違和感なく、
ストーリーに溶け込んでいる。
エンタメとして見ても疾走感溢れる、わかりやすい展開。
100%実写化でも、100%CGでもこの満足度は難しかっただろう。
また本作の世界観を考えるとその映画化においては、
アニメよりもCGの方がbetterであろうと思う。

素材としての日本の漫画のクオリティの高さと豊かさが証明されており、
漫画界にとっても映画界にとっても
大きな希望となる作品となったのではないかと思う。
この技法を用いた「日本の漫画の名作」のリメイクを期待したい。
たとえば、AKIRAとか。