ブルースたかぎ

メイズ・ランナー:最期の迷宮のブルースたかぎのレビュー・感想・評価

5.0
3部作全て鑑賞しました
レビュー打つのをサボってしまい
遡って少しだけでもレビューしようと思いましたが、三作目の出来がよく、シリーズ通しての思いが全て持ってかれたので、総括レビューをすることにしました
(個人的に)文句なしの満点ですね
とてもご都合主義というか、リアリティに欠ける部分はあるのですが、ドラマ部分が非常に熱くて
私が弱い少年誌的な熱いやつだったので満点です

三部作通してとにかく走ります
主人公一行が走ります
短距離や長距離ではなく、中距離の一番しんどいやつですね
メイズをランしてるのは、実は一作目だけなのですが、(原題はメイズランナーではないっぽい)なんやかんや走ります
一作目からグッときたのは、若者が自由を得るために命を賭すという点です
これがかなり熱かったです
まず走るってのがとてもしんどいことですよね
私は若い頃自衛隊にいたこともあって走る習慣が付いてますが、普通の人はしんどいことを避けますよね
楽をしたいってのは生き物の本能だと思う
今の社会風潮はしんどいならしなくても良いってな感じだから、わざわざしんどいことをしに行くってのがとても稀有になってます
そんな中、主人公一行は命の危険があるのにそこに身を投じてしんどいことしに行くんですよ
自由にはそれほどの価値があると言わんばかりに
自由が保障された今の日本ではあまり理解され難いことですが、かなり熱かったです

そして、キャラが際立ってます
回を重ねるごとに際立ってそれぞれの特性や思いが見えてきて、それもすごく好きでした
誰も仲間を見捨てようとしないところも熱くて、目頭が熱くなりました
主人公のトーマスはじめ、様々なキャラが出てきます
この手のシリーズでは定石である「主人公一行死なないルール」がかなり有用されていますが、それでも少しずつ減っていって
死に際もまた熱くて、もう好みです
私はミンホがかなり好きでした
走れるし、何より顔と乱れない髪型が素晴らしかた
次に好きなのがブレンダ
トーマスを思う一途な性格と行動
何より強い
たよりになるヒロインって良いですよね
顔もセクシーでパイオツカイデーでしたし
(若干鬼奴椿に似てる)

一番良かったのは、勧善懲悪的でなかったことです
初めは不遇に苛まれた少年たちが自由を勝ち取るべく闘う名誉革命物語でしたが、二作目以降、世界の理が分かってきて、その不遇にも理由があったことが判明します
三作目はそれが特に顕著で、私利私欲のため生きてる登場人物が少ないんです
大勢の命のため、少数を犠牲にすることの是非
非常に難しいテーマです
そのテーマを持ちつつ、エンタメ的展開と熱い友情、少年ジャンプ的なコマ割り、そしてラブロマンス
細かいところはかなり無視した設定と展開なのですが、映画として非常に面白い三部作でした
メッセージ性も強いと思う

要するに若い奴は走れってことだよね?