ブルースたかぎ

アスのブルースたかぎのネタバレレビュー・内容・結末

アス(2019年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

前回鑑賞したときは酔っ払って興奮して満点のレビューをしてましたが、
今回は途切れ途切れプラス寝不足の頭で鑑賞し、満点にまでは行きませんでした
しかし面白い
ホラーとしても出来が良いですし、ストーリーも不気味で目の付け所が面白い
また社会風刺のメタファーも多く含んでいると思います
ていうかほぼそれメインなのではないでしょうか

突如として目の前に現れた自分たちの分身のような存在
一人を除いて言葉を持たないことから文化から遠い印象を受ける
そして果てしなく暴力的、攻撃的で、襲いかかってくる
おとろしいですね
登場シーンが素晴らしいです
不穏な雰囲気はシャマラン監督が描くそれに似ていると感じました
動き方やコミュニケーションが取れない感じが怖いんです
似ているのに異質な感じがね

地下世界で分身が作られ、地上世界の人類と動きがシンクロしている
分身は心を持たないって設定もなかなか秀逸です
クローンが心を持てないって発想はどこかエヴァちっく
オリジナルと動きがシンクロするってのも科学的にはあり得ないので、スピリチュアル的な雰囲気を感じます
劇中何度か出てくる聖書の一節の存在もそのような解釈を後押しする
考察サイトを読んでみると色々なシーンや設定に実際の史実が絡んでいたりメタファーだったりするみたいで、とても面白い映画の作り方をするなぁと思いました
ジョーダン監督は人種差別に関する問題を痛烈に描くので、本作もそのような感じかと思ってました
人の形であるのに、人の扱いを受けてこなかった者たちの復讐といいますか、そのようなものかなと

主人公のルピタ氏がとても美人だと思いました
ピチっとしたパーカーがセクシーで、劇中強いことも魅力の一つ
逆にお父さんのキャラはコミカルで面白かったです
体格に恵まれてるのに全然頼り甲斐がなくて、でも良いヤツで、
彼が時折り織りなすギャグのおかげでホラーの雰囲気が良い感じに和んでいました

色々な見方ができる素晴らしい作品です

最近、映画を見られる機会が普段よりも多いのだが、どうしても見たことある映画ばかり見てしまう
気になっている見たことない映画もたくさんあるのに、、、
きっと初見となると、鑑賞するのにハードルが上がるのだと思う
なかなか初見で流し見はできないから