エニワンセノービ

思いやりのススメのエニワンセノービのネタバレレビュー・内容・結末

思いやりのススメ(2016年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

疑似親子モノかと思ったら、崇高かつお下劣なガチの友情ロードムービー。

離婚を控えた元作家・介護士のベンは、一癖も二癖もというか癖しかないんじゃないかと思える程のひねくれ者トレヴァーの介護をすることに。トレヴァーは筋ジストロフィーを患っており、ひとりで用を足すこともできない。互いに軽口をいいながら信頼関係を築くふたりだが、ある日口論してしまい、ムカついたトレヴァーは「ベンに旅を勧められた」と母に告げる。息子の身を案ずる母は怒るが、それを逆手にベンは母を説得し綿密な計画を立て、トレヴァーを旅に連れ出すのであったーー。

息子を亡くしたベン、父に捨てられたトレヴァー。けれど互いに代わりなんて求めてない。歳の差的に親子に見えるけど、そうじゃないって分かるとよき友人にしか見えなくなる不思議なふたり。

途中旅に加わるドット、ピーチズもいいキャラしてました。クソばかりの人生だけどそれだけじゃない。立ちションシーンの壮快さにはつい連れて目から小便でちゃった。

最後、作家に戻ったベンがしたためるエピローグでの幕引きも軽快。観てるこっちもワイワイ小旅行楽しんだ気分になる映画でした。