Nove

思いやりのススメのNoveのレビュー・感想・評価

思いやりのススメ(2016年製作の映画)
4.0
筋ジストロフィーの少年と介護士の男性のロードムービー。
介護士の男性は、3年前に我が子を事故で亡くしている。
少年はキャリアウーマンの母親と二人で暮してきたが、殆ど家の中で規則正しい生活を過ごすしかなかった。
少年の父親は、幼い頃に病気とわかると家を出ていったきり戻ってこない。しかし定期的に手紙が届く。
TVで世界一の穴があることを知り、二人で穴を見に行く旅に出かける。
途中で拾ったヒッチハイクの少女を含め、父親と子どもの関係が浮き彫りになる。
父親とは、なんでこんなに不器用で、無力な存在なのだろう。
駄目なヤツもいる。
人生は悲しく不条理でもある。
会わなければよかったと思うこともある。
それでも、危険を冒して旅に出る価値はある。
今行かないで後悔するよりも、自分の目で見極めることの大切さを教えてくれる。
同じ境遇ではないけれど、共感することはできる。
TVに向かって怒っているより、行動する素晴らしさを知るには、勇気とユーモアがあればいい。
僅かな思いやりから、人生をもっと色づけることだってできる。
車いすで行けないところなんてない、と言えるように全ての観光施設は、整えてあるべきことが当然の社会にするためには、声をあげなければならない。
Nove

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