猫そぎチャンスペロッテ

ベロニカとの記憶の猫そぎチャンスペロッテのレビュー・感想・評価

ベロニカとの記憶(2017年製作の映画)
4.1
この物語には、(若さと老いのどちらにも共通する)男の鈍感で無神経で無恥な面が描かれている、

主人公トニーは若いときに、友人エイドリアンに“愛情のもつれ”から「忌まわしい手紙」を送ったことがある。
その過去(歴史)の出来事は、いまさら掘り起こせないものだけれど、『生き残った者の記憶の塊』となっている。

その「忌まわしい手紙」に書かれていたこと(予言または呪い)が、エイドリアンの死や母親セーラの高齢の出産、そしてベロニカの今に至る生活(弟への犠牲的な)にどんな影響を残したのか・・


この映画には、良い流れがあった。
何もかも歴史があって、古く重みがある。
写真機・タイプライター・ランプ・自動車・本の装丁・などなど

人も老いて古くなっていく、開かなくなった机の引き出しのように・・