ちこちゃん

手紙は憶えているのちこちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

手紙は憶えている(2015年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

認知症の老人の復讐劇
うたた寝だけで、さっきまでの記憶をなくし「ルース!」と亡き妻を呼ぶゼヴに、任務が残ってるよ、手紙読んで!と応援したくなり、テンポは遅いが退屈しない。
マックスに操られているのはわかっていたが…
全てを悟った時…最後涙が流れた。





(覚え)
ゼヴに息子がいる時点であらっ?とはなったが、まぁ素直にどんでん返しを楽しめたから良しとしましょう。

いやしかしアウシュヴィッツの捕虜になりすましたSS部隊がいたとは勉強不足であった。
家族の衝撃たるや想像に絶する。

でも…昨日の記憶はなくてもむしろ若い頃の記憶は残るのでは?という疑問に辿り着いた。そこで調べてみた。どなた様かの考察です。
ピアノシーンが印象的だったが、メンデルスゾーンはユダヤ人。ユダヤ人としてアメリカに移住したゼヴはユダヤ人に囲まれながら幸せに人生を送ってきたのかもしれない。自分の犯した罪をなかった事にするべく記憶から消し去りユダヤ人として生きてきたのではないか。
かたやクニベルト・シュトレムは自分が何者か忘れないよう懺悔の日々を過ごしてきた。
そして最後のその瞬間に自分が何者かを思い出した。
マックスは施設でゼヴと出会ったことを奇跡のように言っていた。SSであった過去を完全に忘れ去っているゼヴを使い復讐を果たしたマックス、ユダヤ人らしいやり方で。
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