くりふ

スーパーマンII /リチャード・ドナーCUT版のくりふのレビュー・感想・評価

3.5
【スーパー父リターンズ】

U-NEXTにて。久しぶりにサッと再見。

1980年当時に制作中断した版を、26年後に完成させたもので、こちらが本来の形に近い筈ですが、公開されたリチャード・レスター版に慣れちゃったこともあり、質的にはどっちもどっちだと感じます。

好みでいえばレスター版。アメコミはあれくらいの軽さでいいし、ロイス・レーンがクラシカルな暴走ヒロインとしてイキイキしている。本作でのロイスもいいけど、それは添え物ヒロインとしての魅力が強い。

個人的には断然、冷酷ビューティ・サラ・ダグラス姐さんの方がスキだけど!誰だよあの、白肌チラ見せ衣装考えたのは!w

物語で段違いによくなったのは、マーロン・ブランド出演シーンが復活したことでそのまま、スーパーマン復活への不自然さが消えたこと。この、特異な父子関係はよくも悪くも、本作の要でしょう。

しかしどうにも、この父子を描くために、スーパーマンの“職場放棄”を安直に描いている気がしてしまう。まあ、キリスト教圏の話だから、こうやって独りに背負わせたがるのもわかりますが…。

こういうヒーローに、疑問もなく憧れているうちは、現実世界は変わらないでしょうね。ラストのぐるぐる“リターンズ”も相変わらず禁じ手。これができるなら、そもそもクリプトンの崩壊防げるじゃん!w

…つーか“そこで止めたら”三悪人も戻っちゃうでしょうが!www

他、漁夫の利を狙うレックス・ルーサーが情けなくていい味ですが、唯一、サラ・ダグラス触り放題って意味でも、本作でイチバン得したんじゃないか?…その代償も大きかったようですが(寒)。

クラーク・ケントの“可愛らしさ”は相変わらずで、やはりこの役はクリストファー・リーヴが随一、と改めて思いました!

<2024.4.14記>
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