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キセキ あの日のソビトのUskeのレビュー・感想・評価

キセキ あの日のソビト(2017年製作の映画)
3.8
GReeeeNの誕生秘話を描いた映画。なかなか面白かった。

まず、現実にGReeeeNの楽曲が売れていたことを知っているので、少なくともハッピーエンドであることは予想できていた。

なので自分の中でこの映画の見どころは、主人公たちが成功するまでに向き合ってきた障壁にどう向き合ってきたのか、どう乗り越えてきたのかという点だった。

しかし劇中に登場したGReeeeNBoysは、一見普通のどこにでもいそうな大学生(菅田将暉(:HIDE役)ほか)で、音楽での成功に至るまでの障壁といっても学業との両立が困難になったことくらいだった。

また、HIDEの兄のJIN(松坂桃李)も自らのバンドがメジャーデビューしたにもかかわらずプロデューサーから一般ウケする楽曲作りを強いられ、バンドも継続できなくなったことが「挫折」として描かれていたが、普通に人生を歩んできた人間から見ればそんなに特筆すべき苦難にも思えなかった。

ではこの映画のどこに魅力を感じたのか。
それはおそらく、ストーリーがあまり作り込まれておらずやけに現実味を帯びていたことと、菅田将暉らが本物の(どこにでもいそうな)大学生で、かつ本物のGReeeeNかと思わせるほどの熱演だったことにあると思う。
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