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哭声 コクソンのfilmtravelerのレビュー・感想・評価

哭声 コクソン(2016年製作の映画)
4.7
ナ・ホンジン

地名「谷城」
泣き叫ぶという意味の「哭声」
に加えて「國村」もコクソンと読めるがこれは日本人だけか。

1 謎の日本人
2 謎の祈祷師
3 謎の女
4 毒キノコ

丸投げ無責任映画。匂わせシーン、惑わせシーンに振り回されて、監督に弄ばれてる感じが、心地よく、新しい。
カットされたエンディングの動画がアップされているが、あれを答えにされても困る。観客は与えられた作品のみで評価すべき。
作品内に含まれてない以上なきものと考えるべき。その分あらゆる可能性が想像でき、人によって感想が異なり犯人探しも楽しめる。

復活したイエスを見る場面

人々は恐れおののき霊を見ていると思った そこでイエスは言った
なぜ心に疑いを持つのか
私の手と足を見よ まさに私だ
触れてみよ このとおり肉も骨もある

洞窟でのシーンのように、人はそう思いたいように見える。信じたいものに見える。信じてないものには見えない。そう見えるということはそう思っているということ。復活したイエスのように手も足も見えるのに、肉も骨もあるのに目の前の現実を確認していても、信じないものにはそれが見えない。世の中すべてそう。

この作品のレビューに関してもそれぞれがそれぞれの謎解きをしているが、結局はその人がそう思いたいということ。そのどれもが正解であり、それを裏付ける根拠も散りばめてある。

ちなみに自分は、日本人は聖痕があったことから、彼は神であり、多くの人を救いたいという意思のもと、祈っていたが、噂やデマ、妄想から人からは悪魔に見えてしまった。それは彼がよそ者であり、外人であり、異種であるから。なぜそう思うかというとそう思いたいから。
娘役名演技