このレビューはネタバレを含みます
【人物描写もshallow】
序盤は歌で引き込むも、その後はJackの人生と同様、ダラダラと転がり落ちていく中身でした。
淡々と過去を語るだけでは人生の深みまで伝わりません。
Jackの子供時代、何がどう辛かったのかがおぼろげで、イマイチ具体的なことは分からず。自殺未遂の話を笑って聞くカウンセラーの気が知れない。
Allyの人生はと言えば、ゲイバーで一流アーティストに見初められたことが何よりの奇跡。その後もトントン拍子。デビュー前の苦労はろくに描かれないので、とにかくラッキーとしか思えない。
そして精神的に弱い夫の転落は、Allyのせいというより、酒のせいという感じでしたし、甘えてるのか何なのか意味不明な言動も、嫉妬からの嫌味というより、音楽性の違いから来るようにも受け取れました。
AllyはJackの耳鳴りの件、知っていたのでしょうか?
Jack以外誰も悪くないみたいな会話が…、話の流れとしては思いっきりマネージャーのせいだし…、何とも虚しい…。
サントラのジャンルは、カントリー、ロック、ダンス、バラードと多方面でした。
B. Cooperは割と良い声をしていました。
Lady Gagaは、デビュー当時より更に歌唱力が上がりましたよね。色々塗らなくても美人。
「大きい鼻」はBarbra Streisandへの敬意もあったりして。
Jackを魅了したAllyの眼差し。
兄貴が目を赤くして車をバックさせる仕草。
「言葉を使わずに伝える」ことは、映像だけの能力であり、歌や小説にはない魅力です。よって、もう少しその点を発揮してもらいたい作品でした。