恋愛要素強めのヒューマン映画。個人的な驚きは、レディーガガの演技が素晴らしかったこと。リアルでの彼女は、派手に着飾って特別な存在に見えていた。しかし、作中では彼女演じるアリーが、普通の女の子からスターに成長する。この過程に全く違和感を持たなかった。オーラを消せているといえばよいのか。視聴後は演技力の高さに腰を抜かした。
演出や劇中歌もとても良かった。2人の主人公が互いに、本気で愛し合っていることが痛いほど伝わってきた。妻が夫を非難する実の父にこう言っていた。「パパは何度ピアノを運び入れてくれた？何度曲作りに寄り添ってくれた？彼はいつも応援してくれた。」どれだけ周りから批判されようと、自分が受けた恩は忘れない。側でもらった援助をきちんと理解する。彼女のそんな逞しい姿勢は尊敬できると思った。
作中ラスト。アリーが夫に向け、2人の世界を歌に乗せて表現するシーンが一番心に残った。「この人に私の全てをあげよう。」そう思える恋を探しているのだと気づいた。愛の一歩を踏み出す時、覚悟を持つために見返したい作品。
