天下の超かぼちゃ王大将軍

フッテージ デス・スパイラルの天下の超かぼちゃ王大将軍のレビュー・感想・評価

3.8
「陰湿ロリコンプロレスラー再び」

現代ホラーのトレンドを作ったジェームズ・ワンの
「インシディアス」、「死霊館」の流れの中で、
実はもう一つあった別系列のヒットホラー、「フッテージ(SINISTER)」。

個人的な印象論だけど、割とこの3作が、
今の心霊系のホラートレンドを生んだと思ってる。

ま、土台として、
ソウから対極にあったパラノーマルアクティビティの系譜の上にはあると思うけど。

言えば、ここ近年のホラートレンドは、
パージを除いてジェームズ・ワンが構築してきた感じはあるけれど、
その中で、忘れ去られるかもしれない人柱的な存在が、別系列の「フッテージ」になるんだろうか。

本作、そんな哀しき「フッテージ」の正式続編。

日本ではDVDスルーの上、「デス・スパイラル」という、
パッチもん続編に付けられそうなウンコ副題つけられたという散々なw

ジェームズ・ワンが関わらない作品は、今やこんな扱いかとw

とは言うモノの、今のトレンドの心霊系は前述に挙げた全ての作品別にグッと来てるわけでもなく、本作についても「まぁまぁおもろかった」というのと、「なんかプロレスラーみたいなの出てた」という記憶くらいしか無く。

そんな曖昧な記憶の中、いざ鑑賞。

前置き長い。

結論、面白かった。個人的に、前よりも面白く観たと思う。
前覚えてないけど。

割と、心霊系より、ヒューマンドラマにシフトしたかな?っていうと誤解を生みそうやけど、
ホラーがどうのというよりは、物語的に面白かった。

プロレスラーは相変わらずプロレスラーやったけど。
完全なヒール系。
ルチャリブレな空中戦仕掛けてきそうなタイプのプロレスラー。

ま、こいつ、基本なんもせんけどな。

「てめぇやるぞ!やるぞ!」って挑発だけしてくるタイプ。

話的にはどうやら前作を引き継いでたらしく、
前作、イーサン・ホークが演じたエリソン・オズワルトの一家の事件の後の話っぽい。

そこに出てたと感じの副保安官が主人公。

言われてみたら、なんかいたようないないようないないようないないような。

そもそも、前作のラスト覚えてないんだが。

それでも、本作は怖がらせる心霊系というよりは、
読ませる心霊系というかね、割と腰落ち着かせて観た。

ま、恐怖演出という点で言えば物足りないし、
ヒューマンドラマという点で言えば、例えば切なホラーほどグッとくるところも無く。

そういう意味では、家族を題材にしているのに、惜しい所はある。

もっと切なホラーに舵切ったら、もしかしたら名作になるかもしれないけれど、
陰湿ロリコンプロレスラーのビジュアル考えると、どうあがいても成りえないきもせんでもない。

ま、けど、割と子供を使ったホラーとしては意外な展開ではある。
ハリウッド系ではね。

ま、色々書きはしたけれど、割と満足できる及第点ホラー。

前作観ておいた方が良いとは思うけどね。
ま、記憶なかったけどw

ザックリとは分かってたからね。プロレスラー出てたってくらいは。

前作知ってる人は、まぁまぁ、見ても大損はしないと思う。