まいこ

21世紀の資本のまいこのレビュー・感想・評価

21世紀の資本(2017年製作の映画)
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2014年に日本でも発売され、ブームを巻き起こしたフランスの経済学者トマ・ピケティの同名経済学書を映画化した社会派ドキュメンタリー。
35カ国で翻訳され、経済学書としては異例の300万部という売り上げを記録したトマ・ピケティの「21世紀の資本」を、著者のピケティ自身の監修、出演で映像化。700ページを超えるため、完読が困難とも言われるこの本を専門家でない一般の人も五感で理解できるように難しい数式などを用いず映像で表現していく。

たまたま金持ちであったことを認めない(モノポリーの実験より)
Lordeの『Royals』から始まる資本の歴史をピケティ先生と振り返ってみようの会。映画のワンシーンや、経済史に適する当時の映像が流れ、フィクションとノンフィクションの行き来が印象的。内容的には目新しくはないが、経済史を振り返る分には良い教材となりそう。
結局のところ(強引に)問題解決するためには金と権力が必要ではあるが、どちらも密接に繋がっており簡単には上手くいかないのがなんとも……。資本に仕事を奪われ、セーフティネットも自ら用意しなくてはならないのなら国家の存在はもはや傀儡では。考えるだけでも恐ろしい。
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