zkty1006

潜水艦クルスクの生存者たちのzkty1006のレビュー・感想・評価

4.2
軍事演習中に起こった魚雷の爆発事故。地震と間違えるほどの衝撃で全滅かと思われたが118名中24名が九死一生を得ていたという実話。しかしながらここは潜水艦。艦のダメージで浸水はあるし、北極の海の底で極寒、そして何より酸素の量と吐き出す息の二酸化炭素が甚大なダメージを身体に与えるという、一刻を争う救助が必要な場面。ここで、なんと!助けにきた自国の救助艇がヘボいというまさかっ!国の財政が行き届かず装備もメンテナンスも惨憺さ!他国が救助を申し出るが潜水艦の機密保持のため待ったをかける!もう、もう、うそでしょう!の連続が続きます。。。人命より、国家の威信を優先させる政府。そら家族も怒鳴るよ。そしたら鎮静剤で黙らせるという糞技。

しかし、美しいのですよ。何が美しいって、軍人たち。統制が彼らに絆を作るのか、絆が彼らを統制するのか、仲間との絆がやっぱり美しいのです。この辺り、ほんま、統制や管理を疎ましく忌み嫌う自分がいるのですが、それなしにここまでの絆って生まれるのか?って、自問自答しながら鑑賞していました。

けれど、この映画で思ったのは、国とか団体とか体制が糞(すみません下品で。けどほんと糞)でも、その中にいる人々が皆、同じような糞ではないということ。国は国。人は人。ほんの20年前の出来事なんだなあ、、、

トマス・ヴィンターベア監督、調べたら好物の深み系映画を撮ってる監督だった。そして名前覚えてなかったけれどマティアス・スーナールツ。出演作、チェックやな。
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