このレビューはネタバレを含みます
精神障害を抱え、亡くなった父とその娘の証明の話。
亡くなった父を主人公(娘)は現実世界として錯覚している。
そして、父の遺品を持ち出すことに大変敏感になり警察とトラブルを起こす。
これらストーリーの冒頭から主人公(娘)の精神障害を示唆する進み方であった。
しかし、父との主人公の過去の生活、そして見つかる一冊の証明の発見により、大きく物語は変わる。
終盤の父親の無限の証明はストーリーの一つのテーマである"脳の衰え"を表現し、
主人公が父の引き出しに自分の証明を隠すのは、父が偉大な人であり続けたことを
"証明"したい想いから生まれた行いだった。
父と娘の愛を哀愁深く描いており、
filmarksでは低評価だが、素晴らしい作品だったと自分は思う。