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コレットのmocoのレビュー・感想・評価

コレット(2018年製作の映画)
3.6
フランス女性作家、シドニー=ガブリエル・コレットの伝記もの。

伝記モノって、その人を描くから、その人物の偉業なんかで面白い・面白くないが決まりそうなもんだけど、映画作品になるとまぁそうも言ってられない。
やっぱり、作品としてどうかっっってのが決め手になるんだなとつくづく。

田舎育ちの純粋無垢な少女が、とんでもな旦那のゴーストライターを長年務め、特大ヒットを生み続けるも、身勝手な旦那に嫌気がさし、影の存在から開花していくわけだけど、その開花ぶりが男性優位の時代にはかなりの勇気と大胆さがいるような事ばかりで、後半はこのままドラッグに溺れて死んじゃうんじゃないの?と心配に。。。しかしながら、見事に最後までしっかりと自分の道と権利を守って生きたのには驚くばかり。(面白いはずなんですけど、人の心を動かすのって本当に難しいんだな)

きれいな田舎風景とパリのアールヌーヴォー調のアパルトマンや、この時代のファッションなど、どれも目に楽しかった。キーラの着こなすドレスは絵になってて美しかったな。

それに加えて、キーラ・ナイトレイ、本人かもしれないと思うほどキャラクターが合っていた。気が強く、機転も利いてスマート。タレント性もあって人を魅了しながらもチャーミングが効いていて威圧感が無い。
大好きな作品「プライドと偏見」以来かも!こんなにキーラを見て満足できる作品は!

話は逸れますが、フランスの大女優サラ・ベルナールの名前が何度も出てました。ミュシャが描いたミューズです。
当時の流行りを作中で表したかったんでしょうね~。
でも、私はと言えば、ミュシャが何度もポスターで描いたからサラ・ベルナールの名前をかろうじて知っていましたが、本当は逆で、当時の大女優サラ・ベルナールにミュシャが見いだされたんですってね、ミュシャが当時50才ぐらい。。。遅咲きなんだなー。おじ(い)ちゃんが良くもあんな女性らしいデザインと線を描けたもんだな。。。エロなんだろうな(笑)

はてさて作品は?!わっはっはー!物語としての描き方が、まるで日記のページをめくっていくような抑揚の無さ。。。
おしい!おしい!おしい!
人物◎>作品△だったよ。

しっかし、コレットったら。
1900年代であのヤンチャな行き方をした女性がいたというのはかっこいいぞ。ココ・シャネルも同じ年代だから、この頃のフランスを掘ると面白いかも!


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