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コレットのKUBOのレビュー・感想・評価

コレット(2018年製作の映画)
3.8
『ふたりのJ.T.リロイ』の中で、ローラに「今、何読んでるの?」って聞かれてサヴァンナが「コレットよ」と答えていたのが気になって『コレット』を鑑賞。

100年以上前のフランスの出来事ではあるが、コレットは大ヒット小説を書いても、女だからという理由で作者として名前を出せず、夫が作者として振る舞う。正体を隠したまま社交界での華やかな日々。そしてトランスジェンダーや同性愛といった問題を抱えた登場人物たち。

『J.T.リロイ』の映画の中で『コレット』を持ち出すのにはちゃんと意味があったわけだ。

舞台は1900年前後のフランス。

ガス灯に火を灯す人が出てくる。これ『星の王子さま』に出てきた「点灯人」だ! この頃は職業だったんだよな。

ちょうどエッフェル塔ができた頃。この頃は賛否両論あったんだね。

ブローニュの森でティータイムを楽しむ女性たちはルノワールの絵のよう。

当時のフランスを再現した衣装も美術も、たいへん豪華で素敵だ。

コレットもJ.T.リロイも、国も時代も違えども、男性名義のベストセラー作家が実は女性でLGBTOだった、そして共にその時代のアイコンだったという点で見事に共通する。

私はキーラ・ナイトレイが好きだし、2時間楽しく見れました。
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