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RAW〜少女のめざめ〜のHALのネタバレレビュー・内容・結末

RAW〜少女のめざめ〜(2016年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

解決法

フェミニズムはステレオタイプからの脱構築、実存的な人間としての権利への訴えであると見ている。
しばし性の対象や使われるという立場に立たされる女性。
差異ではなく同一性をと第四次まで続くフェミニズムの変遷が伝えてくる。
現代思想の多くはそこへの考え方を教えてくれるものだが、

骨格がしっかり、どれだけの美少女であっても、ヴィーガンにより清楚で静かにしていても、
排泄し、嘔吐し,切れば血肉がうずまく生の肉体であることを突きつける。

理性で保たれ世間体で保たれた広く捉えられているステレオタイプに気付いてしまい、開放へ行動を起こした時、性を超越し、種族を脅かす存在に成り代わる。

知性を持つ人類は生命のトップであり、気に食わなく、存続を脅かすものは易々と安楽死させてしまう。
では同じ種族が変容を起こした時我々はどう考え、なにが生まれるだろう。
シンギュラリティは近いとされる時代、生活自体が変容し、価値観は毎秒変化する
大量に摂取が可能な情報快楽は、本作のアルコールと近いものを感じざるを得ない。

理性が保てない時、理性が眠る時
この映画での”カニバリズム”はなにか恐ろしいこと眠りが覚めた時には取り返しのつかないことになることを示していると感じる。

我々が気づかずに快楽に溺れ、情報快楽に沈み、判断力、集中力を失いなにかが目覚める前に解決策を考えたい。
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