地球外生命体

聖なる呼吸:ヨガのルーツに出会う旅の地球外生命体のレビュー・感想・評価

3.0
現代ヨガの源流T.クリシュナマチャリアの教えを辿る旅に出たヨガ初心者の映画監督。高名な弟子であるK.パタビジョイスとB.K.S.アイアンガーや子供たちのもとを訪ね、彼らから直接レッスンを受ける。

本作は、ドイツ人映画監督ヤン・シュミット=ガレが、ヨガの起源に興味を抱き南インドを訪れ、“近代ヨガの父”ティルマライ・クリシュナマチャリア(1888 - 1989年)の軌跡を追った記録である。旅の中でシュミット=ガレ監督は、クリシュナマチャリアの直弟子で現代ヨガの最大流派の一つであるアシュタンガヨガの祖・K.パタビジョイスから太陽礼拝を学び、アイアンガーヨガの祖・B.K.S.アイアンガーからアーサナ(ポーズ)の指導を受ける。そして旅の最後に、クリシュナマチャリアの三男から“命をつなぐヨガ”を施される。

今やヨガ人口は世界で3億人と言われていますが、20世紀初頭、インドでヨガは少数の年配者や僧侶だけにしか知られていませんでした。当時、大学でヨガの実践と哲学を教えていたクリシュナマチャリアは、マイソール王国の君主に雇われ、身体能力を高めるための古典ヨガを発展させた新たなヨガの方式を確立し、これが現代ヨガの源流となりました。南インドの美しい風景と貴重な映像を交え綴られる、ヨガのルーツに出会うドキュメンタリー映画です。

20世紀初頭のインドで新たなヨガ方式を確立し、現在のヨガブームの基盤を作ったクリシュナマチャリアは、自らをヨガの師ではなく常にヨガを探求している生徒だと周囲に語っています。「魂に集中しなさい 神のことを思いなさい さもなくば気づきは得られない」。
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