新刺激を追求するテレビ局が、ポルノ番組ばかりを製作するようになってしまう。製作と検閲のイタチごっこを描いている、日活ロマンポルノ。プリマ企画製作。
子供向け番組、料理番組、クイズ番組、歌番組など、あらゆる分野が一斉にポルノになり、ナンセンス・コメディが展開される。ドリフターズのパロディも登場するが、全体的に「モンティ・パイソンの模倣」という印象が強い。
何よりも、多種多様なテレビコマーシャルを、わざわざエロパロに作り替えているところが素晴らしい。洋画劇場がブルーフィルム劇場になっていたり、歌番組の内容が猥歌ばかりになっていたり、アナーキーなネタが全編に漲っている。
当時のロマンポルノ裁判が背景になっており、「ポルノなんてのは取るに足らないもの。こんなものに本気になっちゃってどーすんの！」というメッセージを推量することができる。軽いフットワークの中から、強い信念を汲み取るべし。
