FREDDY

プリースト 悪魔を葬る者のFREDDYのネタバレレビュー・内容・結末

プリースト 悪魔を葬る者(2015年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

チャン・ジェヒョン監督による異色サスペンス作品である本作は、薔薇十字団の伝令によって十二悪魔の1人の行方を追うため韓国を訪れていたイタリアの司祭と若き神父が乗った車にひき逃げに遭い、その直後から不可解な症状に見舞われ自殺未遂を起こして昏睡状態に陥ってしまった女子高生・ヨンシンの悪魔祓いを執り行うこととなった、フランシスコ会薔薇十字会のキム神父と、補助司祭に選ばれた除霊の知識や儀式用の言語を話せる神学校生アガトの2人が、人知を超えた禁断の領域に足を踏み入れていく様を描いた作品となっているのだが、率直に言って、とても面白かったです。悪魔祓いを題材としたものだが儀式のみに重きを置かず、悪魔に憑りつかれてしまった女子高生・ヨンシンとキム神父との間を結ぶ信頼関係も垣間見え、補助司祭となったアガトがキム神父との交流や悪魔と対峙したことで成長していく様もしっかりと映し出されていますし、単なるエクソシスト映画に留まっていない点は高評価。そして本作は壮絶な悪魔祓いを行った後にも再び悪魔との壮絶な闘いが待ち受けており、この二段構えの構図もまた魅力の一つ。その上、登場人物らの台詞や儀式に用いられるアイテムなど、印象的なものも多くて興味を強く惹かれましたし、キム・ユンソクやカン・ドンウォン、パク・ソダムの演技も良かった。いわゆる韓国テイストが十分に感じられる本作のおどろおどろしい雰囲気も程よいスパイスとなっていますし、ホラー映画ではないので恐怖心こそは煽られないが、個人的には好きな一作。最後まで面白かった。
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