いろどり

ニコラス・ウィントンと669人の子どもたちのいろどりのレビュー・感想・評価

3.7
思っていた以上に感動を誘う作りで予想外に泣いてしまった。当時の画像や映像に再現映像を混ぜ合わせた編集はわかりやすく作品に入り込みやすい。1988年、ニコラスの奥さんが物置で当時のノートを見つけなければ、ニコラスはたくさんのユダヤ人の子供を救ったことを言わないつもりだったのだろうか。

チェコスロバキアからイギリスに逃れた際、裕福ではない人ほど優しかったという証言は生々しかった。富を得ると思いやりの心を忘れて拝金主義に陥りやすく、戦時中の非常事態だからこそ浮きぼりになる人間の本性を見た気がする。ニコラスが打ち明けたことで、ニコラスに救われた人の子孫の何人もが人を助けることの尊さを学び、人道支援の活動をしていることに胸を打たれた。ニコラスのおかげで生き延びた命を大切に人生を楽しんでいる人が多く心に染みた。
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