夜空のパンケーキ

ニコラス・ウィントンと669人の子どもたちの夜空のパンケーキのレビュー・感想・評価

3.7
「ここに生まれた物語が未来を生きる人々の一助になるなら嬉しい”ボーナス”ですね」
ナチスから子供たちを移民させて救ったニコラス・ウィントンの物語をドキュメントとドラマで見せていく作品。

彼の行いは誰にも知られておらず、たまたま妻がノートを見つけて世に知れることになった。
おそらく彼はそこまで人に広めたいと行った行為ではなかったのだろう。
助かってくれれば・・・の一念だけで行っていて。
しかしその救いは多くに人たちの心に大きく刻まれていた。

貧困の国などでボランティアをしている人は立派だと思うけど、僕はそれを大ぴろげに言って「どう?偉いでしょ?」という顔をしている人間は嫌いだ。
だからこの物語のニコラスに影響を受けた人たちがみんなで人助けをしているようなシーンは冷めてしまった。

ニコラスの凄いのはそこを立派だと思わずにやり続けたこと。当たり前として・・。
その影響が後世になって彼の想像もつかない形で感謝されることになった姿には感動した。
その気持ちが素直に冒頭の文章の言葉になったんだと思う。