Rui

DRAGON ドラゴンのRuiのネタバレレビュー・内容・結末

DRAGON ドラゴン(2015年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

 村のために若い女性を生贄としてドラゴンへ捧げるという神話的な舞台設定のもと、美しい少女ミラと怪物の呪いから解き放たれて人間になることを渇望する孤独なドラゴンの恋愛模様がロマンチックに描かれる。『美女と野獣』的ストーリー&『トワイライト』的異種間恋愛要素が組み込まれたファンタジーロマンス。
 海に浮かぶ孤島、流木と共に流れ着いた木箱に仕舞われていた洋服、風に乗って舞う花びらなど鮮やかな背景の美しさに、ロシア人の神秘的な顔立ちが映える。ロシアの民族衣装や飾りも美しく、古典的な世界観を醸し出す。心情変化の描写が粗いという指摘は拭えないが、映像に魅せられてすっかり入り浸ってしまったのが幸いしてあまり気にならなかった。CGにB級感があるとは雖も、色彩が十分に美しく、現実を離れてどこか遠い異国の世界へ連れて行ってくれる。恍惚として、ぽーっと夢見心地で見入った作品。
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