家族全員を死なせるか、誰か1人を殺すかの究極の選択を2時間みっちり見せられる。
医者の夫婦のためか、感情の起伏がほぼなくロボットのようで、「子供をまず殺そう」とか言い出すサイコパス具合でどちらが悪者なのかよくわからなくなってくる。
呪い（？）をかけた青年も淡々と喋り痛みをあまり感じないようで、ひたすらに不気味である。
ただゆっくりとズーム、ズームアウトを多用した演出や、不穏な劇伴のおかげでずっとイヤーな気持ちでみられるのは良かった。
どうやらこの監督はギリシャ神話から発想や比喩を持ってきているようなのだが、もちろん馴染みがないのでよくわからなかった。
ピュアで優しい子供だけが退場し、貪欲な人間のみが生き残るのは人の業の煮凝りのようで笑ってしまった
