ボンドレイク

マンハントのボンドレイクのレビュー・感想・評価

マンハント(2018年製作の映画)
4.4
 ついに、ジョン・ウー好きにとっての(あるいは映画好きにとっての)試練と向き合わなくてはならないときがやってきてしまいました、、

 (まず最初に大前提として、私はジョン・ウー監督作が大好きすぎる。そして、今まで観た監督作品全部好きだし、初鑑賞で不安だったけれども 今作も もれなく好きだった。決して傑作では無いにせよ、、笑 たぶん長文になりそうなので結論から最初に書かせていただきましたっっっ)
 
 今作の存在を知ったその瞬間には、魂が震えたけど、様々なレビューを読んですぐにその興奮は冷めていった笑

 これってもしかしたら、かなり駄作?、、

 たぶん、そんな流れでそう思わされた人はいるだろうし、その時点で観るのをためらう人もいたでしょう。(特にキャストを見てから、とか、、)

 ●試練その1 お金と時間
【お金を出してまで鑑賞できるか】

 現在、見放題で視聴できるのはhuluのみということらしい。つまり、正規の方法で観るには最低でレンタル料金レベルからでもお金を払わなければ観れないと。
 ほとんどの人は、面白くないかもしれない映画に対してお金と時間を費やすって行為はできないもの。

 自分にもできない。

 だから、「マンハント」も観るつもりはなかった笑笑

 ジョン・ウーファン や それ以外の映画好きからの、低評価暴風雨をくらってしまった私は 失意の中そっと鑑賞を諦めた。

 で〜もね〜っっ。心の底から好きになった映画。その映画を作った監督、ジョン・ウーをやっぱり心の奥底のとこかでは信じてたんよね笑
 あれほど人情あふれる映画ばかり、というかそんな作品しか作ってこなかった人が変わるはずがないだろう。ジョン・ウーの芯はそう簡単に変わるはずはないどろうと。

 そう考えてからは、重かった腰が嘘のように軽くなりblu-rayディスクを新品で注文してやりましたとさ。でもまだ正直不安はあった笑

 ●試練その2 鑑賞
【ジョン・ウー鑑定団】

 正直、試練その1をクリアできたジョン・ウーのファンならほぼもう勝ったようなもん笑
 ただ、クリアした人の中で もし"往年のジョン・ウー100%"を期待してる人がいたらきっと、その方々は100%blu-rayディスクを割ってしまった事でしょう。
 「狼たちの絆」や「ワイルド・ヒーローズ」くらいでも良いからと"70%"期待した人でも割ってしまっていた事でしょう。

 「マンハント」を楽しむためには、
"多くの人に駄作と言われてしまうような映画であること"、
"巨匠である監督も年をとってしまったこと"、
そして"憧れの地、日本で撮ってしまったこと"(観光地での記念撮影的な気分で撮ったんじゃないかって思ったりしてさ笑笑)は念頭に入れなければならない。

 その上で、今作のジョン・ウーらしさを見つけて楽しむにはジョン・ウー好きの狂人にならなければならない。
 パッと見の映像の質感、福山雅治(自分は好き!わざとらしいカッコつけがちゃんとカッコイイ笑)、ずれずれリップシンク(これは昔から、プラス当時の香港映画ではお馴染み)などなどは気にしてる場合じゃあないっっ。

 ジョン・ウーらしい演出は、編集は、セリフは、展開は、設定はどこにあるんだっと常にアンテナを張って観ねばっっ。ジョン・ウー鑑定人にならなければっっ。

 今作、確かに酷い出来と言われてしまうのもわかる。でも、自分はそんな一言では片付けられない。
 だって、どこもかしこも らしさだらけなんだから。

 要所要所(大体いつもは、良い感じのセリフ言ったあとの顔のショット)で、映像がストップする演出とかねっ。今作ではジョン・ウー史上最もその演出というか、編集がなされていた。

 あと、キャラが二人会話してて、一人が喋ってる途中で 喋ってる人のカットからそれを聞いてる相手のカットに移り変わる、のとか。

 さらに細かいとこを言えば、人物のショットで、何かしら幾つかの障害物越しに横移動しながら撮影するとかとか 笑

 とか色々書いたけど一番は、ベタでクサいところ!笑

 どこまでも真っ直ぐなクサい台詞!これ健在でした!笑 もはや胸を打たれるというよりかは、微笑ましくなるかんじだっけれども笑
 そして、展開やキャラの設定もベタベタ〜! ジョン・ウーってやっぱキャラに哀愁 漂わせたがるよね、胸を熱くさせたがるよね、ベタつく友情を描きたがるよね笑笑
 でも、それで胸を打たれるというよりかは、これもやっぱり微笑ましくなるっていうほうが正しいかな笑

 ●試練その3  判定
【監督らしさ、どう捉えるか?】 

 確かにらしさ満載!けれど、しびれるぜ!といった方向には働かないんですよね笑 
 ああ、まだ変わってなかったんだなってホっとするというか笑笑
 たぶん往年の尖りがなくなって、お爺ちゃんになって丸くなったってのはあるんでしょう。
 それを微笑ましいと捉えるか、残念と捉えるか。

 自分は微笑ましいと捉えた、というか純粋に微笑ましかった(泣)

 正直、観る前は泣きそうになるほどの酷評ぶりで心配だったのが、ここまでジョン・ウーの温かい人情溢れるアクション映画だったんだからっ。

 とまぁ、内容に触れるようなレビューらしいレビューでなく、私がどれくらい今作が好きかグダグダと説明するだけの駄文となってしまいました笑笑
 申し訳ありません、好きなものとなるといつもこうです笑笑
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