Shelby

22年目の告白 私が殺人犯ですのShelbyのレビュー・感想・評価

3.4
CMや番宣で取り上げられてる時から刷り込みが始まっていただけに、予想以上に裏切られた結果に。色々とツッコミどころがあったものの単純にそっちか、やられたという感想。

藤原竜也演じる曾根崎の異常なまでに事件を大きくメディアに取り上げさせようとする姿勢に違和感を感じてからが展開が早い。もっとメディアに、もっと事を大きく、と編集者の若い女性の首を絞める曾根崎。狂気じみたシーンであるにも関わらず何故か官能的に映る。
藤原竜也の演技の幅の広さに脱帽せざるをえない。

ファントムペインという、失った手足の痛みを感じる現象。既に存在し得ない場所が痛むという、被害者遺族が抱える深い闇にクローズアップしているところも尚良い。

ただ、仲村トオルの怪演がどうも私には肌が合わなかったのが口惜しい。
所々ツッコミを入れたかったのは、被害者達のプライバシーに踏み込みすぎだろという部分や、ネタばらしをする機会のタイミング可笑しくないかと疑問に思う部分が多かった印象。

物語全体は普通に面白かった。それ以上でも以下でもないが。邦画特有の薄暗さも相まって、藤原竜也の演技が光る映画であったことは間違いない。
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