キッチー

ギフト 僕がきみに残せるもののキッチーのレビュー・感想・評価

4.0
NFLのスター選手だったスティーブ・グリーソン。難病のALS(筋萎縮性側索硬化症)を宣告され、生まれてくる子供にビデオダイアリーを残すことを思いつく。彼を撮影した映像をもとに作られたドキュメンタリー映画。ALSプロジェクトの一環なので、支援や沢山の人の理解を拡げるのが目的の作品。

徐々に出来なくなることが増えていく恐怖。狂ってしまいそうな状況に観ているだけでも苦しかったのに、白旗は上げない彼の気持ちの強さには驚きます...
妻のミシェルの苦労やメンタルも大変なものですよね。周囲に理解者が居ないと厳しいと思いました。幸い、友人の助けもあって気丈に振る舞っていたので、良かったです。

コミュニケーションって大事なんだなって、グリーソンが出来る限り他の人たちと交流したり、ミシェルや周りの人たちと瞳で操作する音声合成機器で話をする姿を見ると改めて感じます。音声合成機器は凄い発明ですね。これで希望を持てる人がどれだけいることか。アメリカでグリーソン法が出来て保険が適用されるようになったのも、彼の行動のおかげだと思うとすごいことです。

以前観たマイケル・キートンの「マイライフ」も同じように余命宣告をされた父親の話で、その時にも思いましたが、自分も父親として子供に何を伝えられるのか、残してあげられるのか、考えさせられる映画だと思いました。でも、なかなか実行に移せないんですよね~。
グリーソンは自分が生きて伝えられるうちは、子供にビデオダイアリーは見せずに、直に伝えていきたい、ビデオは亡くなった時のバックアップだど語っていますが、まずは直に何かを伝える努力をしていきたいと思いました。
キッチー

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