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ギフト 僕がきみに残せるもののmegのレビュー・感想・評価

4.3
大きかった肩や腕はすっかり痩せ細り、
力強くグラウンドを蹴っていた足は
まっすぐ歩く事もままならず、
話す事さえ不自由になってしまった僕が
やがて生まれくるきみに
一体なにを残せるだろう


きみが愛おしい
きみの存在を知ったあの日から、
きみに早く会いたくて
きみを早く抱きしめたくて
きみと早く話がしたくて
愛おしくてたまらなかった

僕の心の炎が弱々しく揺らめくたび、
強くきみを想う
そのたびに炎はまた色濃く燃えさかり、
僕の歩むべき道を照らすんだ

川の水がなければ木は育たない
木がなければ火はおこせない
僕の勝手な思い込みかもしれないけれど、
僕という火はきみに生かされている
そう、だから
きみの名を「Rivers」と名付けよう


きみが言葉を覚える頃には
きっと僕は声を失うだろう
きみが公園を走り回れるようになる頃には
きっと僕は手足の自由を失うだろう
きみが不満を訴えて泣き喚く事があっても
僕は頭を撫でてやる事さえ出来ない

きみを想う気持ちは大きな川の水のように
絶え間無く流れ続けるのに、
僕はきみを力いっぱい抱きしめて
キスを送る事さえ出来ない
これ以上の苦しみを僕は知らない


だけど、きみのママと誓ったんだ
どんなに辛い時にも
力を合わせて困難に立ち向かう事

僕はもう、
呼吸さえも自分の力では出来なくなってしまった
やがて、心臓が力尽きる時が来たら
父親らしい事を何ひとつ出来なかった僕を、
きみは恨むだろうか


すっかり長くなってしまったけれど、
僕なりのきみへの愛をここに残しておくよ
いつかきみが父親になる日がきたら、
僕の気持ちがきっと分かるさ

僕と彼女のもとに生まれてきてくれて
本当にありがとう
僕の心の灯火は、
きみという川をいつまでも泳ぎ続けるよ



※ティッシュが顔の上で溶けました。(泣きすぎ)
※一日頭が痛くて風邪を引いたのかと思ってチオビタドリンク飲みました。(泣きすぎ)
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