このレビューはネタバレを含みます
ルーベンはずっと大切な人のために全てのことをしてきたんだろうってことが、余すことなく伝わってくる。
だからこそ、自分が隣にいることでルーの時間が巻き戻ってしまうこと、それがあまりルーにとって良くないというのを明確に見て取れる。そして離れることを決める。
ルーベン自身も聴覚を失う以前に戻れるように、元の自分としてあれるようにって行動してきていた。
ルーと別れて一人座っているときに静寂に身を置くところが、本当にすごくすごく好き。
静寂、空白、真っ白みたいなシーンで、なんだかルーベンはあそこで初めて、すべての可能性を手に入れてるんじゃないかという気がする。自分がこれまで絶対に離したくなかったものを離して、ひとりで立ってる。どこまでもひとりだし、どこまでも自由だって気がする。