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荒野にてのMioのレビュー・感想・評価

荒野にて(2017年製作の映画)
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孤独な少年と一頭の馬のおはなし。
競馬、興味ある方いますか。わたし自身はギャンブルをやったことなく、今のところやる予定もありません。ギャンブルを否定する気持ちもありません。ただ、どうしても競馬だけは目をつむることができなく、こうして言葉を紡いでいます。
競走馬たちの一生、知ってますか。
走れなくなれば、ほぼ間違いなく殺されてしまう現実。涙が溢れて心臓が潰れそうになります。言葉の綾ではなく、本当に心が潰れます。
道徳的なことを説きたいわけではなく。競馬は、人の娯楽が動物の一生のうえに成り立っていることを知ったうえで、各々に選択をしてほしい。わたしの考えはこれが一番近いものです。
この作品の主人公、チャーリーもきっと競馬に否定的な人間ではなかった。でも、競走馬であるピートに出会った。動物も心を通わせると、他人事ではない存在に変化していきます。チャーリーにとってピートは唯一の拠り所になった。もう、競走馬ではない。
走れなくなったピートを連れて旅路へ向かうチャーリー。困難ばかり。きっと、動物と暮らすってどうしたってエゴを感じるもの。チャーリーの葛藤こそ、動物と暮らす者の共通認識なんじゃないかな。
動物を通じて生計を立てる生業はたくさん存在します。敬意をもっているかどうか、そこが分岐点な気がします。
こんなことを考えてる、頭の中を見せてしまった。変な人と思われたり、その逆も然り。(であってほしい。)
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