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荒野にてのDWのレビュー・感想・評価

荒野にて(2017年製作の映画)
4.0
■少年と(もう走れなくなった)競争馬が旅をするちょっと切ない系のロードムービーを想像していたのですが、後半にいくにつれて社会の暗部や、一時的にせよそこに巻き込まれていく少年の孤独・不安がくっきりと描かれていて、胸が締めつけられました。最後の叔母さんの存在に本当に救われた…というか、あの人がいなかったら一体どうなっていたのでしょうか。

しかしこの少年、馬のピートのことを思って涙を流すような優しい心の持ち主なのですが、実はチンピラに奪われた金を鉄パイプを手に奪い返しにいくようなタフガイでもあります。やったことはきっと傷害罪にあたるのでしょうが、あのあたりに少年の芯の強さを見ました。ラストの表情を観て「きっと大丈夫だね」と思いました。
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