くぅー

まともな男のくぅーのレビュー・感想・評価

まともな男(2015年製作の映画)
3.7
このタイトルとスイス作品ってコトに惹かれて鑑賞し始めるが・・・苦虫を噛みまくって見終える。

原題は"Nichts Passiert"は"何もなかった"を意味するのだが・・・家族旅行に出かけたスキーのリゾート地で起きた問題を、"何もなかった"様に穏便に済ませようとするが、そのこじれが雪玉が転がる様に大きくなり、取り返しが付かない事態へ。

まぁ、この父親、妻とも娘とも関係は今一つで、過去にアルコールで問題も起こし、セラピー通いでまともになったと自負はしてたが・・・とにかくすぐに保身に走り、自分を見失い、同じ過ちを再び繰り返し、まるでサスペンス劇場の様に暴走しちまう。

まぁ、その甘さと弱さに、バカだよなぁと呟いてしまったが・・・と同時に身に詰まされる自分も居たりする。

ラスト、何事もなかった様に終わるので、おいおいと思うだろうが・・・世の中は甘くなく、きっちりと因果応報の日々が来るはずだと、大きく首肯きはした。

そう、あの『フレンチアルプスで起きたこと』以上の後味の悪さに、欧州の雪山のイメージが良くないものになりつつある(笑)
くぅー

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