MasaichiYaguchi

映画ドラえもん のび太の南極カチコチ大冒険のMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

3.4
久し振りの「ドラえもん」劇場版。
子供が二人共成人してしまい、「ドラえもん」を観る機会もすっかり無くなってしまったが、藤子・F・不二雄先生の名作を原作とした37作目も老若男女を問わない、ワクワクするような楽しさがある。
タイトルが表すように、この作品では南極を舞台に、ドラえもん、のび太、しずか、ジャイアン、スネ夫というお馴染みのメンバーが活躍していく。
本作でキーアイテムとなるのは、真夏の暑さに耐えかねたのび太が、ドラえもんに連れていってもらった南極で見付けた、約10万年前の氷の中にあった不思議なリング。
このリングを巡って、現代と10万年前をまたがる南極で冒険活劇が繰り広げられる。
舞台となった南極と北極を同じようなものとして捉えている人が結構いると思うが、実は違う。
一番大きな違いは南極は大陸で、北極は海であるということ。
両方共に一年中氷で覆われているが、地図を見れば分かるように、南極には大陸が描かれているが、北極に大陸は描かれていない。
南極に陸があることにより、寒さにおいても寒そうに思える北極より南極の方が気温は低い。
そして氷の厚さにおいても、北極は5m~10mであるのに対し、南極は大陸の上に氷が堆積していて平均の高さ約2500m、最大で約4000mもある。
これらの南極の特色が活かされ、それに“SF(すこし・ふしぎ)”な要素を織り交ぜて本作が作られていると思う。
この作品でもドラえもんの楽しい様々なひみつ道具が登場してストーリーを盛り上げる。
そしてシリーズで連綿と描かれている“絆”。
この映画でものび太とドラえもんの絆を試すかのようなシーンがあって、心に温もりを与えてくれます。