Akiyoshi

新感染 ファイナル・エクスプレスのAkiyoshiのレビュー・感想・評価

4.2
時速300キロの密室。
車内は暴れ狂う感染者たち。
腐臭を放つエゴイズム。
そして醜く生に固執する乗客たち。
行先はどこへ向かうのか、、、、。

韓国産ゾンビムービーの傑作
「釜山行き」がついに日本上陸!

ゾンビに!熱い展開に!そして泣ける!

セウォル号転覆事故を彷彿とさせるような人間の醜い執着心からも、本作はただのゾンビムービーではなく、昨年日本を騒がせた「シンゴジラ」のような政治的なメッセージを含む社会的意義のある映画であるのかもしれない。そんなとこから、ゾンビムービーにも時代を感じ取れる映画となっていた。

映画をよく観ていると、こういうパニック映画やホラー映画において恐怖の対象に対峙した時の絶望感が薄れてくる。感覚が麻痺しているのかもしれない。しかし、しかしだ。本作品には絶望的状況があった。どうしようもない。どうしようもできない。どうなってしまうのか。あぁもうダメだ、、、。先が見えない絶望感を感じさせる。そういう意味でホラーとして成功する出来になっていると思った。

アイアムアヒーローで日本だってゾンビムービーを作れるじゃん!とテンションが上がり喜んだが、まだまだ世界のゾンビたちの方が一枚上手だと思い知らされる素晴らしい韓国産ゾンビムービーだった。
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